日本政府によるファーウェイとZTEの排除が決定されました。
国内企業の製品でも2社の部品などを使っていれば排除される方針とのことです。
ファーウェイ、ZTEといえばコストパフォーマンスに優れるSIMフリースマホを連発していたメーカー。
2社が完全に日本国内から排除されることで、国内のスマホ事情にも影響がでることが予想されます。
目次
ファーウェイ、ZTEのスマホ
世界で見れば2018年にスマホの出荷量でAppを抜いて世界第2位の地位にまで登り詰めているファーウェイ。
日本国内でもファーウェイは『P』シリーズや『nova』シリーズのスマホでコストパフォーマンスの高い(コスパの良い)製品を連発しています。
また、ZTEの『blade』シリーズや『axon』シリーズも評価が高くコストパフォーマンスに優れた商品と言えるでしょう。
スマホ業界への影響
次世代高速通信「5G」の導入が遅れる?
「5G」は4Gの次世代を担う技術で、現在よりも安易に動画サービスを利用できるようになると考えられています。
3Gから4Gに進化したことで音声コンテンツが劇的に使いやすくなりましたが、4Gから「5G」への進化では大量のデータ通信を要する動画コンテンツが使いやすくなるという流れです。
ファーウェイ、ZTEは次世代高速通信「5G」において国内のキャリアと共同開発している技術を持っています。
ファーウェイは「5G」標準必須特許のライセンスも持っていますので、ファーウェイなしで5G通信を実現するのは困難。
2社が国内から完全排除されることになれば当然キャリアも打撃を受ける形になるでしょう。
また、ファーウェイは通信基地局においては世界第1位のシェアを誇ります。
SoftBnakはファーウェイの基地局を採用していますので、排除という形で基地局の再編成に頭を悩ませるでしょう。
「5G」の導入が遅れれば世界との技術競争から遅れる形になりますのでキャリアとしてどういった対策をとるのかが見ものです。
コスパの良いスマホが国内から消える?
ファーウェイ、ZTEは国内におけるSIMフリースマホの売り上げにも大きく貢献しています。
日本ではスマホと言えばiPhoneですが、その他のスマホではファーウェイの『P』シリーズや『nova』シリーズはかなり評判の良い端末です。
好評の理由は「コスパ」。
スマホの性能(CPU、メモリ、解像度など)が高い上に非常にリーズナブルということもありヒットしています。
国産のスマホとして有名な「富士通」「SHARP(厳密には台湾ですが)」などのスマホは日本特有の防水、ワンセグ、おサイフケータイを備えたいわゆる「ガラケー」機能のついたものです。
防水、ワンセグ、おサイフケータイ機能は確かに便利ではありますが、お世辞にも現代人に向いている機能かと言われれば疑問が残ります。
TVは動画コンテンツにシェアを奪われつつありますし、スマホを使った決済や電子マネーでの支払いも普及しています。
また、国産のスマホはスマホのスペックに対して端末代が高い。
SNSのチェックや動画視聴、頻繁な画面のスクロールなどスマホがサクサク動くスマホの需要が高まっている中で、「賢くないCPU」「低いメモリ」「低い解像度」のスマホの値段が総じて高いのです。
使わない機能満載の上にスペックの低いスマホが高値で売れるわけありませんよね。
ファーウェイ、ZTEが国内から排除されることになれば国産スマホメーカーが気を抜いて低品質のスマホを作り続けることにもつながりかねません。
ファーウェイ、ZTE以外のスマホメーカーが今の状況にあぐらをかいて企業努力を怠ればコスパの良いSIMフリースマホは国内で発売されることがなくなるでしょう。