日本政府による『ファーウェイとZTEの排除』を受けて、国内の携帯電話3社(docomo,au,SoftBank)が通信設備から中国製品を除外する方針を固めました。
コスパの良いスマホを販売してヒット商品を連発していた中国のファーウェイとZTE。
政府だけでなく携帯電話3社からも本格的に締め出される形になりました。
政府、携帯電話3社からのファーウェイ締め出しは私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか。
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通信設備からの中国製品排除とは
発表された携帯電話3社の方針は通信設備から中国製品を除外するというものです。
通信設備とは携帯電話やスマホと通信を行う基地局などのこと。
通信するためのインフラ設備から中国製品を締め出すわけです。
次世代通信システム「5G」への影響
次世代通信システムとして期待の高まっている「5G」。
携帯電話3社も5Gの実現に向けた準備を着々と進めていました。
ファーウェイ、ZTEは携帯電話3社と5G技術の共同開発を進めていましたが、中止せざる得ないでしょう。
ファーウェイに関しては5G標準必須特許のライセンスを持っています。
ファーウェイなしで5Gの実現が果たして可能なのでしょうか?
1から開発し直す必要があるのか、代わりに別の企業と提携などして開発を続けて行くのかは定かではありません。
いずれにせよ「5G」の実現に遅れが出るのは間違い無いでしょう。
2020年のオリンピック、パラリンピックに向けて各社「5G」の商用化を目指していますが実現できるかはわからなくなってきました。
また、SoftBankは5Gだけでなく「4G」の基地局にもファーウェイのものを採用しています。
そうなると現役バリバリの「4G」の基地局を交換する作業が必要になってくるでしょう。
基地局に関する費用の工面がSoftBankの鍵になってきそうです。
消費者への影響は?
携帯電話3社が通信設備から中国製品を排除することで私たち一般消費者への影響はあるのでしょうか。
コスパの良いスマホが消える?
排除の対象となるのは通信設備。
スマホは通信機器ですので、今回の方針では除外の対象とはなっていないと考えて良いでしょう。
ですが通信設備を排除しておいて通信機器であるスマホをそのままにしておくとも考えにくいですよね。
一旦消費者の元に出回ったスマホを回収するというのは現実的ではありません。
考えられるのは今後各スマホ販売会社から発売されるものからファーウェイ、ZTEのスマホが姿を消すという形。
コスパの良い製品を連発していたメーカーだけに残念ではあります。
高コスパのスマホが姿を消すことになると消費者としては痛いですよね。
10万円以上する最新のiPhoneやハイエンドモデルのスマホを使うとどうしても毎月の支払いがきつくなってきます。
盛りあがりつつあった格安SIMやSIMフリー業界の勢いも少し落ち着くのかもしれません。
期待されるのは中国製以外のスマホメーカー。
特に国内メーカーは何年も前から同じようなスペックのスマホを安くは無い値段で提供し続ける傾向があります。
棚ぼた的に顧客を得る可能性もありますが、今まで以上に努力してもらってファーウェイ、ZTEのようなコストパフォーマンスに優れる商品を提供して欲しいところです。
SoftBankユーザーの負担が増える?
ファーウェイの締め出しでもっとも打撃を受ける携帯電話会社は間違いなくSoftBankでしょう。
基地局の費用が莫大なのは目に見えています。
社内でもコスト抑制の施策が行われるとは思いますが、ユーザーにもその負担がかかってくるかもしれません。
国から携帯電話料金を下げるよう言われている手前、通信費などには影響が無いとは思いますが端末代値上げや割引の削減などの対策が施されることも考えられます。
また、SoftBank回線を使った格安SIMにも影響が及ぶこともあるかもしれません。
格安SIMは大手3社に通信回線を借りて運営しています。
借りる際には当然レンタル料的なものが発生します。
レンタル料が上がればそのしわ寄せがユーザーにくるのは当然の流れです。